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「千里義姉様!!」
「!馬車を止めて!」
「義姉様…行かないでください…」
あの日拾われた日から…
「私は貴女に全てを捧げようとか誓いました」
貴女さえいれば
「他に何もいらないのです」
貴女さえいれば
「貧しかったあの頃もとても楽しかった」
貴女さえいれば
「貴女の笑顔さえあれば!他に何もいらないのです!何も望まないのです!」
「阿理琴…」
それじゃない
貴女が最初にくれた名前は
それじゃない…!
「どうか…貴女が最初にくれた名前を…呼んでください…」
「…継人」
「義姉様…」
「…泣いてはなりませぬ。私に生涯仕えるというのなら、私の最後の命令です。泣かずに一生を、幸せに終えなさい。そしていつか…継人と私が死んだらあちらで会いましょう。」
「…義姉様。それは…あまりにも酷いです…」
貴女の命令じゃあ…
「断れないじゃないですか……」
「…継人。身勝手な私ですが…待っていてくれますか…?いつか…また会う日まで…待っていてくれますか…?」
そんなの…
「義姉様…私にとって貴女の命令は絶対です…」
行かないでほしい
置いて行かないでほしい
このままずっと
貴女との毎日を過ごしていきたい
それでも
私は
私は…
「いつまでも…お待ちしております……千里義姉様……」
「…さよなら…継人…またいつか…」
「はい…また…いつか…」
「いいのか…?阿理こ…継人殿を置いていって…」
「継人は強い子です…大丈夫ですよ…」
「千里義姉様……」
次は
来世で
二人幸せになれる日々を
貴女と毎日を過ごせる時を
貴女という存在が
いつかもう一度
名前を呼んでいただける日まで
ずっと
ずっと
お待ちしております
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