17章 想いすぎるからこそ

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・ 何かの覚悟を決めたように、今日の夏希ちゃんは雄の匂いがぷんぷんしてくる。 ベットになだれて潜り込むと半端に濡れた躰のまま夏希ちゃんは強く抱き締めてきた。 「ああっ…いきなり吸ったらダメッ」 乳房にむしゃぶり付くように荒々しく愛撫されて思わずそう言ってしまった。 「なに?愛撫に順番なんてあるの?」 「…っ…あ、な…ないけどっ…心構えがっ」 「なんでも台本があるわけじゃないよ?芸能界なんて特にそうだよ?マリオのアドリブでわかったでしょ?」 「わ、かったけどっ…っ…」 今日の責め方は異常なくらいに感じる。 旅館で乳首が気持ちいいと言ったからだろうか。執拗に吸い上げては舌で撫でられて思わず腰がうねった。 夏希ちゃんは息を乱しながらあたしの肌を撫でる。 「……晶さん…マリオに口説かれた?」 夏希ちゃんは喘ぐあたしの顔を覗き込む。 「別に口説かれては…」 それに近い台詞はちょいちょい言われたけど…… 「あのCMの時に何の話をしたの?すごい雰囲気よかったけど──」 「……」 「俺、前にあのCM受けたことあるからわかる──。ただ楽しく美味しく食べろって言われたでしょ?それ以外は自由って」 「……うん」 「やっぱり…」 夏希ちゃんはそう呟いていた。
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