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聞かされた言葉に全身の力が抜けていた──
「ぜんぜん好きになってくれてないじゃんっ…」
気分の削がれた下半身が鋭気を失っていく──
俺は晶さんから躰を離して背中を向けた。
「なんで部屋に行かないと好きじゃないって結論になるの!?それが変じゃん?」
俺の背中に晶さんは食って掛かるように言う。
「変じゃないよ…いいよもう…俺のこと大して気にならないならそれでいいから…」
ボソボソと背中を丸めて投げやりに呟く。
「………」
「鍵あげても部屋に来ないなんて晶さんは俺のこと知りたいとも思わない証拠だし…」
「………」
「逆にこんな俺を鬱陶しいとか思ってるだろうし…」
「それは当たってる」
「───…っ」
晶さんの投げやりな言葉に西田敏行ばりに泣きそうだった。振り向いてぐしゃりと歪んだ顔で晶さんに訴える
「晶さんひでぇっ!!極悪にしか見えないっ…」
「好きに言って」
「ううっ…ちくそっ…」
「ははっ…なに“ちくそ”って?」
「噛んだだけですからっ…」
ムカつくっ…
S責めしても
泣き落としにも動じない。
なんか夢中にさせる方法ってないのかよ!?
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