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「勿体ないけどあそこに晶さん居ないから──…晶さん居ないとこに居たくない」
「………」
「夏希ちゃんて寂しがり?」
「……違うよ」
「………」
「晶さんだけ──…俺を寂しくさせるのは晶さんが居ない時だけ」
「スキスキ病だね」
「うん…もう末期だから」
「そか…」
「うん、だから俺のマンションで晶さんと余生を過ごす」
俺はクスクス笑う晶さんをゆっくりと胸に抱き締めた。
「晶さん、今度の休みはいつ?」
「……?」
「俺、休み合わせるから今度は俺のマンションでご飯作って食べよ?」
「………」
「いや?」
晶さんは微笑んで首を振ると俺の背中に腕を回してきた。
「いやじゃないよ。すごい楽しみ」
俺の胸に埋もれて声が隠る。
「じゃあ買い物も一緒に行こ?」
「うん」
胸元に踞る晶さんを抱き寄せて予定を練る。
あのCMが流れてしまえば晶さんはもう一般人では居られない。だったらいっそマスコミに二人の付き合いを公に暴露してやるさ。
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