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オーム「お車の中でも?」
アル太「そうっすね……」
オーム「お好きなんですねェ。どうぞ、吸ってください。今」
アル太「今? っすか」
アル太、アリナにアイコンタクトを取る。
アリナ、言うとおりにして、という風に頷く。
アル太、ぎこちない動作で一本取り出し、ライターで火をつける。アリナと反対側を向いて紫煙を吐く。
突然、
オーム「いぃいゃああああああぁあぁああああァァァ!」
雄叫びを上げる。
アリナ、動転してソフトクリームを落とす。
アル太「んがッ! ぐ、が」
オームがアル太の胸ぐらを掴み上げる。大人の男を浮かせるほどの腕力。野次馬からどよめきが上がる。
アリナ「オヤジ! おまえ、何すん」
オームに掴みかかろうとしたアリナの前に、大きな三日月型の刃が交差する。クレセント二体がいつの間にか刃を手にしていた。
アリナの顎先に刃が触れると、切れて血が滴る。
アリナ「……ぁ」
動けなくなる。
オーム「なんたる不道徳~~~~ゥ! こんな毒の煙を! ガキの頃からずっと! 自分のガキの前でも!」
アル太「あ、ぅぐ、ァ」
オーム「ニコチンタール一酸化炭素! 毒に大金はたきやがる! おまけに受動喫煙にゃ無頓着ときた!」
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