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第1話『シガレッツ・アンド・リボルバー』
○道路(昼前)
夏の青空。雲ひとつなし。
平凡な地方都市といった街の道路。休日だからか混雑ぎみ。
片道2車線で、道沿いにスーパーとかスポーツ量販店とか並んでいるような感じ。
信号が赤で、車列が止まっている。赤、青、黄、ピンクなどカラフルな車列。
街路樹の歩道を、小学生や親子連れが笑顔で行き交っている。
彼らに対し、つまらなそうな視線を向けている少女がアリナ。チープな黄色い車の助手席に座っている。
アリナはドアの手すりに頬杖をついている。まるで運転席の人物から顔を背けるように。
車は全部の窓が開いている。後部座席はゴチャゴチャした荷物で占められている。
運転する男、アル太はガラが悪い。頬に傷、黒いサングラス、濃いアゴヒゲ、咥えタバコ。
タバコをつまんで、開け放した運転席側の窓へと、長い煙を吐き出す。
アル太「ごめんね、もうすぐ着くからね。涼しいトコ」
アリナ、反応なし。
アル太、眉をハの字に。アリナに首を向け、
アル太「あのねーアリナちゃん。おでかけ付き合ってくれるのは嬉しいんだけど、必要最低限しか喋ってくれないなんて、パパちょーっと辛いなぁ」
アリナ「オヤジ。前」
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