私の一閃君の一閃

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私の一閃君の一閃

親友と両親と会話をしてから一週間が経った。時の流れは速いもので最初の三日間は家周辺の散策と私の負の遺産に目を通すだけで終わってしまった。残りは職場に顔を出したり、楓やその他の友人達と交流して終わってしまった。ちなみに負の遺産に関してはまだ手を付けていないところもある。 「はあー彼女は少し頭がおかしかったのかしら?」 彼女の本の趣味もとい漫画の趣味はなんだかよくわからない。どうやら彼女は色々なジャンルが好きな雑食のようだ。今日ももうすぐ終わってしまいそうな時、私は部屋の天井を見上げた。 話は変わるが、ここ最近の私には大きな心情の変化があった。 まず、記憶を思い出したいと思い始めたこと。 そして、両親や友人などに会うことや彼らから彼女の話を聞くことを煩わしく思わないこと。 まあ、この二つとも一つのようなもの。 でも、あえて分けたいと”今”は思っている。 最初は彼女の周りの人とコンタクトを取ることによって私が記憶を取り戻し、今の私が消えてしまうことを私は恐れていた。だけど、こんな私を心配してくれる人達の気持ちを無視しているのは辛い。 それに”今”の私はこの人達が単純に好きなんだ。だから、関わりを持っていたいと切に思っている。 だから私はこの一週間日記をつけている。 いつ記憶が戻ってもいいように…そしてたとえ”今”の私の記憶がなくなってもこの気持ちを覚えておきたいから。 願わくば 私の記憶が…………
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