最終話

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しばらくすると、子が(おの)ずから外へ押し出ようとする気配が感じられるようになってきた。 その息に合わせて、小夜里もまたいきむようにした。 相変わらず、腹の中を乱暴に掻き回されたような痛みは続く。 やがて、そんな今までの痛みとは比べようがない痛みがやってきた。 五臓六腑を素手で引きちぎられるような強烈な痛みが身体(からだ)中を駆け巡った。 小夜里は(たま)らず、獣のような声で絶叫した。
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