僕の好きな人

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決心したんだ。ケジメをつけようと。 だから彼女に話したんだ。別に好きな人ができてしまったって。  彼女は言ってくれたんだ。私待ってるからねって。 本当かどうかなんてわからない。でも、嘘でもそう言ってくれた彼女に感謝したんだ。        最低な男だと思うでしょう。        馬鹿な女だと思うでしょう。 きっといつか後悔するかもしれない。でも、僕は別れることを選んだ。  彼女と別れて、やっと君と向かい合おうと思えた。 中途半端な気持ちで君に会いたくなかったんだ。 ちゃんとケジメをつけて君に逢いたかった。 夜の公園の日から2ヶ月以上経ってしまった。 でも、素直に言えるんだ。 なんの負い目も感じず、自分の気持ちに素直になれたんだ。 勇気を出して君をご飯に誘ったんだ。 君と会うのは、なぜか久し振りな感じがしたんだ。部活で一緒に会ってるはずなのに。 今日は二人で最後に飲んだ日から一年ぶりだったんだ。 君はどこか告白されるんじゃないかって緊張してる様子だった。 僕も緊張していた。3日前から緊張してたんだから。 告白っていつになっても緊張するんだ。 たわいもない会話が続く。 お店を出て、帰らせたくない僕はまた君を散歩に誘ったんだ。 夜の公園がいい。 そう言ってくれたから僕は嬉しかったよ。 公園のベンチに腰掛け、君に勇気を振り絞って言ったんだ。 僕は君のことが、好きなんだって。 君はわかってた、君は僕と付き合えないって決めてたんだよね。 知ってたんだ。僕も君と付き合えないって。 だからその後に続けて言ったんだ。 でも付き合って欲しいんじゃないんだって。 君とこのまま友人でいたいんだって。 誰よりも君を理解してあげて、誰よりも頼れる友達になりたいんだ。 強がりな君が、何の遠慮もなく甘えたい時に甘えられるそんな友達でいたいんだって。 だから、これからも仲良くして欲しいって。 君は泣きながらありがとうって何度も言ったね。ありがとうは僕もだよ。 僕はまた今日から君が頼りたくなるような男になるために頑張るよ。 涙を拭ってバイバイする君の姿をきっと僕は忘れない。 今日ぼくの青春が終わった。 一つの青春のために、もう一つの青春を僕は殺したんだ。 今日ぼくの青春が死んだんだ。 愚かな僕が殺した二つの青春の話。
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