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でもそれも悪くない。
オレの中が、美園で満たされるというのも。
「はあ…柚季。お前がわたしから離れたら、きっと生きていけない」
「大袈裟だな」
「そう言えるのは、柚季にとってわたしが全てじゃないからだよ」
寂しそうに微笑みながら、美園の冷たい手がオレの服の中に入る。
「んっ…。相変わらず冷たい手だな」
「柚季の体はとても温かい。このぬくもりを手放したくない」
オレの腹を撫でながら、Tシャツを脱がせていく。
美園の手の冷たさに、ぞわっと鳥肌が立ってしまう。
だけどオレの熱は、美園の手に吸収されていく。
「柚季の肌はとても触り心地が良くて好きだけど、ここも好きだよ」
そう言って美園は親指の腹で、オレの胸の突起を撫でる。
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