あおぞら

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貴方は空が好きだった。晴れ渡った青い空が好きだった。 眩しい太陽すら、貴方の笑顔の前ではその輝きが霞むほど。私は空を見上げる貴方の横顔をいつも見ていた。 私は星屑のひとつ。数は多く自分で光り輝く事も出来ないの宇宙の塵のひとつ。そんな自分が嫌いで絶望した時、貴方を見つけた。 貴方は太陽。あの晴れた空の色を持ち、もっと多くの光と色をその身に纏うエネルギー。 隣に、少しでも近くに居られたら。今よりは輝くことが出来るかもしれない。いや輝けると信じた。 月になれなくてもいい。星になれなくてもいい。単なる塵の、星屑のひとつとして側に置いてください。 願いを込めて、背中を押した。
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