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5………
歩き出すと
駅の方からどんどん
離れていく彼
「ちょっと待って下さい!」
「えっ?何?」
立ち止まった…
「駅ビルに
行くんじゃないんですか?」
「俺が連れて行くんだから
駅ビルじゃなくてもいいだろ?
知り合いの靴屋に行くから…」
そのまま歩いて行く彼
「あのー、名前は。」
「えっ?普通
名乗るのは君からじゃないの?」
「すみません…
御子柴モモって
言います…」
「随分と難しい名字だね?
俺は…湯川 ユウキ。
御子柴さんて言い難いから
ピーチちゃんで良い?」
ふざけて言う
湯川さん…
「は?モモですけど…」
「じゃあ、モモって呼んで良い?
どう見ても俺より年下だよね?」
「良いですけど…
私は何て呼べば良いですか?」
「下の名前で良いよ?」
「ユウキさん?」
「うっ…それだと擽ったい…」
「えっ?…じゃあ…ユウキ?」
「うん…それで良いよ?」
「年上なのに?」
「俺が良いって言ってるんだから
良いだろ?」
話してると
コインパーキングに着いて
真っ黒い車の助手席側の
ドアを開けて
「どうぞ?」
と言われた
えっ?
私ってば…
何処か別な場所へ連れて行かれる?!
………
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