第1話 万引き中毒

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学校が終わり、幸徳は帰り道を一人で歩いていた。この日は宿題が少なく、幸徳にとって吉日だった。誰かと遊びたいと思っていた。 「幸徳!」 名前を呼ばれて、幸徳が振り向くと、幼馴染の翔平が、幸徳に呼びかけながら帰り道を走ってくるのが見えた。 「翔平!」 幸徳も立ち止まって呼びかける。 翔平が追いついてきて、幸徳とハイタッチ。パチンっと大きな音が響く。 翔平はへへっと笑い、幸徳と隣り合って歩き始める。幸徳も、それに歩幅を合わせて歩いていく。 この日もいつも通りの平和な一日のはずだった。翔平があんなことを言い出さなければ。
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