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私は特別おばあちゃんこではない。
むしろ子供の頃は嫌いだった。
遊んでくれないし、おもちゃも買ってくれないし…
おばあちゃん家のそばには公園もショッピングモールも無かった。なにより、実家から車で10分程度で着くので、お出かけする感じがなくてつまらなかった。
おじいちゃんは私が7歳になる時に死んだのであまり記憶にないが、厳しく、細かいおじいちゃんだった。よくお母さんにあなたはおじいちゃんが嫌いだったわねと未だに言われる。おじいちゃんはいわゆる孫が可愛いくてなんでもしてあげるタイプでは無かった。私がおせんべいを食べているとじーっと見ていてこぼした瞬間たべカスを拾い集めるような人だった
おばあちゃんは昔から活発なタイプではなく、イスに座ってテレビの天気予報に一喜一憂しているような静かでおとなしい人だった。
子供の私にはつまらない大人に見えた。
だから、私はおばあちゃん家が好きではなかった。
そんな私でも、おじいちゃんが死んだ時はショックだった。身近な人の死という初体験。7歳の私は正直どう感じたかあまり分からないが、おじいちゃんが死んだ時はじめておばあちゃんの泣いているところをみて、私はただひたすら背中をさすることしかできなかったことをよく覚えている。霊安室にむかうエレベーターの中で泣いているおばあちゃんに寄り添ったこと、エレベーターの冷たさは未だに夢にみることがある。
私は生まれて初めて死というものに向き合った
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