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私は専門学校に進学して、テレビ業界をゆめ見ていた。
学校は東京にあり私は千葉の実家から通って、バイトもしたりして、おばあちゃんにあまり会わなくなった。
お母さんはこの頃から週に何回かおばあちゃん家に行っていたので、ちょくちょくおばあちゃんの話を聞いていた。
たまに私もおばあちゃん家に行って、おばあちゃんに近況を話したりした。
おばあちゃんは相変わらず、相づちをうつだけだったけど、ちゃんと話は聞いてくれていて、お母さんに私のことを聞いたりしていたそうだ。
私が遊びに行くと、テレビのチャンネルを私がいつも見ている番組に変えてくれた。
一緒なってテレビを見てちょっと昼寝をして…
この頃にはおばあちゃんはトイレにはって行くようになっていた。
また1つおばあちゃんはおばあちゃんになっていっている。
でも、私はおばあちゃんはまだまだ長生きするからこのくらい大したことないと思っていた。
自分でトイレに行けるんだから大丈夫。
私のことも忘れないし。
耳も遠くない。
まだまだ生きるな。おばあちゃん。
でも、おばあちゃんのいつものイスには新聞がひかれていし、 おばあちゃんの寝床にオムツが置いてあった。
私はイスの上の新聞を見ると少し寂しくなった。
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