第3章(脱出)

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 俺はドアの内鍵を掛ける。ドン! 「黒木~、開けてくれよ~」 「鴨川!? 気持ち悪いんだよ、脳ミソ猫!」 「そんな事言うなよ~、開けてくれよ~」 「黒木先輩、急ぎましょう!」  中村はしっかりしてる。 「ああ! 出口へ行こう」  俺達は出口へ行くと、愕然とした。チェーンロックだ。 「私に任せろ!」  オッサンはバールでガシャン! チェーンを殴る。 「ダメだ、びくともしない。お前達は他の出口を探してくれ」 「はい!」 「裏口を探してみましょう」 「離れるなよ? 確り、着いてこい」  俺達はオッサンを残し、走って裏口を探す。道具は金属バット1つ。心許ない。  すると、ガシャ「痛っ!」と中村が叫んで転ぶ。 「どうした!?」 「ガラスを踏みました~」 「危険だな。カルロス、肩を貸してやれ」 「分かりました」  カルロスは中村の右脇を持つ。 「済まん」  俺達は足下を注意しながら、院内を探索する。 「あった! 裏口だ!」  俺はドアノブを捻る。 「ぎすいな。バットでぶっ壊してやる!」  3人で木製のドアを破壊する。 「隙間が開いた。もう少しだ! 外から貼り付けられてるのか。テコの原理で……」  バキッ! 「開いた~」  そこは山奥だった。これからが勝負だ。
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