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「中村とカルロスは先に逃げろ。警察に通報するんだ」
「どうやってですか!? 僕達、携帯電話を持ってませんよ」
「高校まで行けば、電話ボックスがあるはずだ。赤色のボタンがあって、それを押せば、タダで110番に繋がる」
「カルロス、お前は足が速い。1人で行ってくれ。黒木先輩はどうするんですか?」
「俺は、オッサンを連れてくる。中村も出来るだけ遠くに行けよ』
俺は急いで正面玄関へ行く。
「オッサン! どこだ!?」
暗がりに足が見えた。誰か倒れてる。
「オッサン…………?」
「黒木~、探したよ~」
「鴨川!? 実君!? 出てきたか!」
2匹はオッサンの脳ミソを吸っていた。
「化け物が! 俺が相手だ!」
「次はお前の母親だ」
「新鮮なのは後に取っておかないとね」
「新鮮なのって俺の事か!?」
俺は金属バットを振り回す。
「ワハハハ。当たらん、当たらん」
ガツン!
「いてえー!」
実君の後ろ足がモロに俺の鳩尾に入る。
「黒木~、お前を先に食べてやろう」
「やっ、やれるものなら、やってみろ!」
「グー」と鴨川は鳴き、飛び掛かってくる。
その時、パーン! パーン!
「銃声?」
実君と鴨川が踞る。
「黒木先輩、お巡りさんを連れてきましたよ」
「飯田警察署の者だ。怪我はないかい?」
「大丈夫です。それにしても早かったな」
「偶然、巡回中のお巡りさんが通って。中村はもう1人のお巡りさんに保護されましたよ」
「お巡りさん。母が、母がどこかに監禁されてます」
「暴れるペットの処分をしないとな」
「はい?」
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