第4章(闘い)

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「中村とカルロスは先に逃げろ。警察に通報するんだ」 「どうやってですか!? 僕達、携帯電話を持ってませんよ」 「高校まで行けば、電話ボックスがあるはずだ。赤色のボタンがあって、それを押せば、タダで110番に繋がる」 「カルロス、お前は足が速い。1人で行ってくれ。黒木先輩はどうするんですか?」 「俺は、オッサンを連れてくる。中村も出来るだけ遠くに行けよ』  俺は急いで正面玄関へ行く。 「オッサン! どこだ!?」  暗がりに足が見えた。誰か倒れてる。 「オッサン…………?」 「黒木~、探したよ~」 「鴨川!? 実君!? 出てきたか!」  2匹はオッサンの脳ミソを吸っていた。 「化け物が! 俺が相手だ!」 「次はお前の母親だ」 「新鮮なのは後に取っておかないとね」 「新鮮なのって俺の事か!?」  俺は金属バットを振り回す。 「ワハハハ。当たらん、当たらん」  ガツン! 「いてえー!」  実君の後ろ足がモロに俺の鳩尾に入る。 「黒木~、お前を先に食べてやろう」 「やっ、やれるものなら、やってみろ!」 「グー」と鴨川は鳴き、飛び掛かってくる。  その時、パーン! パーン! 「銃声?」  実君と鴨川が踞る。 「黒木先輩、お巡りさんを連れてきましたよ」 「飯田警察署の者だ。怪我はないかい?」 「大丈夫です。それにしても早かったな」 「偶然、巡回中のお巡りさんが通って。中村はもう1人のお巡りさんに保護されましたよ」 「お巡りさん。母が、母がどこかに監禁されてます」 「暴れるペットの処分をしないとな」 「はい?」
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