第2章(ここはどこ?)

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 次の日の朝、俺は目を覚ますと、見知らぬ部屋に居た。暑いな。冷房が効いてない? 「どこだ、ここ……」 「黒木!? 黒木か?」 「その声は鴨川!?」  カチッ。鴨川が天井の電気を点ける。眩しい。 「やっぱり、黒木か」 「鴨川。どこなんだ、ここ?」  部屋はゴミが散らかっていた。窓もない。壁には甲子園のポスターが貼ってあり。マジックで×印が大きく描かれていた。 「解らない。朝だと思って起きたら、ここに」 「誘拐か!?」 「もしかしたら…………」 「俺達、2人だけかな?」 「他の部屋にも行ってみよう」 「ゆっくり開けろよ、ドアを」  ガチャッ。鍵は掛かってないようだ。一安心。 「階段だ。地下か」 「俺が先導する」 「大丈夫か? 黒木」 「実力は柔道初段だ」  俺達はゆっくりと階段を上がる。廊下には電気が点いていた。すると、ドンドンドンドン! 「ドアを叩く音だ」 「俺達以外にも誘拐された奴が居るって訳か」 「黒木、窓を見ろ。外が暗いぞ」 「ホントだ、まだ夜なのか? 取り敢えず、閉じ込められてる奴を助けてやろう」 「よく見ろ。窓に鉄格子だぞ」 「何!? 厄介だな」 「窓からは逃げられないな」  ドンドンドンドン! 外鍵? 閉じ込める気満々って訳か。 「今、助けてやるからな~」  カチッ。 「うわー!」  2人の少年がホウキを振り回してきた。 「落ち着け! 敵じゃない。ってカルロスと中村!?」 「くっ、黒木先輩? 鴨川先輩?」 「サッカー部が4人……偶然じゃないよな」 「一体何がどうなってるんですか?」  カルロスは半泣きだ。 「サッカー部員を狙った誘拐かもしれん。とにかく、力を合わせて脱出しよう」 「誘拐!? 相手は大人ですか?」 「多分な。しかし、サッカー部員を誘拐して何をしようって言うんだ」 「武器になる物はホウキだけ? 他にないか?」 「はい、他に目ぼしい物はありません」  中村はうつむく。 「取り敢えず、隣の部屋を見てみよう」  俺はゆっくりとドアを開ける。この部屋は電気が点いていた。 「黒木、ここにも甲子園のポスターに×印が描かれているな」 「相当、嫌いなんだろう。というか、閉じ込めて置いて、何で俺達の部屋は鍵が掛かってなかったんだろ?」
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