第四章 危険回避

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第四章 危険回避

昼食を食べ終えた私達は現在位置を確認し、それからゆっくりとあるき出した。 「だいぶ料理の腕上がったんじゃないか?菜奈。」 「そうですね、白瀬さんのおかげで作れる料理の幅も広がったですし、これをきに料理のレパートリーを増やしてみようと思います。」 そう言いながら、菜奈は照れたようにうつむいて髪をいじりだした。そんな菜奈の様子を微笑ましく見つめていると、姉から敵を発見した合図が下った。 「敵は二匹ですか。一匹は私と由佳で引き受けるです。もう一匹の方は白瀬さんと恵実で対応してください。くれぐれも無茶はしないように。」 そう念を押してから、菜奈は私に作戦を伝え始めた。 「由佳、私が合図したら向こう側へ走って、夜鬼に向かって銃を撃ち続けてください。そしたらおそらく、夜鬼は由佳に向かって走って来ると思うので、そこを私が横から撃ち抜きます。できますか?」 そう聞いてくる菜奈に私は満面の笑みで 「うん、大丈夫!」とだけ答えて臨戦態勢を取った。 それを確認して菜奈も臨戦態勢に入り、いつでも撃てるように構えた。お姉ちゃんたちも準備が出来たらしく、あとは合図を待つだけだ。 足に全神経を集中させ走り出す瞬間を待った。そして、そのときはすぐに訪れた。 「今です!」 そう菜奈が叫ぶと同時に私達三人は走り出した。私は夜鬼に姿を晒すとともに銃を構え、ひたすら撃ち続けた。 鉄を弾くような音とともに、夜鬼の一匹が私に向かってくる。(菜奈の言うとおりだ!) そんなことを考えながら私は少しづつ後退りを始める。 菜奈の言うとおりに敵をひきつけ、夜鬼が菜奈の間合いに入ったとき勝負はかんたんについた。 「黙って死んでもらいましょうか。仲間を危険に晒すような事はあまりしたくないので。」 そう、菜奈は言い残し夜鬼の頭を撃ち抜いた。それから夜鬼が動く事はなかった。
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