私が好きなのは

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ふとスマホを見ると、課長からメッセージが届いている。 『今、どこ? 大丈夫?』 私が無理矢理連れ出されるように帰ったのを課長も見てたのだ。 『大丈夫です。 ご心配をお掛けしてすみません。』 私はそれだけ返信した。 「できたよ。 食べよ。」 晴生くんが、パスタとサラダを運んでくる。 「ありがとう。」 私はお礼を言って、手を合わせた。 「いただきます。」 晴生くんが作ってくれたトマトとブロッコリーのパスタは、ベーコンの塩気が効いていて、とてもおいしかった。 「おいしい! 晴生くん、料理、上手だね。」 私が褒めると、 「里奈さん、やっぱり褒めるの上手だね。 10年前も、里奈さんに褒められて 舞い上がったんだよ。」 「え?」
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