4 封印された女王と拒否権のない少年

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 「考えてみれば、我々は、海の女王についてまだ何も知らない。性別も、年齢も、名前すら全く知らない」  「僕は、知ってる」  夢魔が言った。  「魂は,うそをつけない。あの人は、絶対に海の女王に間違いないんだ」  「しかも、訳のわからない呪詛によって力を封じられているわけだ」  金髪が言った。  「なんだっけ?鍵穴に合う鍵が見つかるまで、だっけ」  「今話し合うことは、3つ、だ」  スカーフェイスが言った。  「まず、海の女王を手に入れたわけだが、その封印をどうやって解くのか」  「お前が術をかけたんだろう。お前が解けばいい」  王龍に言われて、天野少年は、あわてて手を振った。  「無理ですよ。僕には、鍵をかけることはできるけど、鍵を開けることは、出来ません」  「使えないガキだな」  王龍が吐き捨てる。  スカーフェイスが続ける。  「2つ目は、女王が封印されている以上、それを解く鍵が見つかるまで、どこか、安全な場所に身を隠してもらうべきだと思うのだが」  スカーフェイスは、男たちを見渡した。  「異議は、ない」  王龍が言った。  「我々の内の誰かの庇護のもとに置くのがいいだろう」  「問題は、誰の下に置くかだな」  金髪と王龍がにらみ合うのを見て、スカーフェイスが言った。  「それは、私に考えがある。それより、3つ目だが」     
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