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バックアップとってるから大丈夫だけど中の世界じゃ難しいだろ。
「なあテラス。俺は外の世界で消えたデータを元に戻せる機能をパソコンにいれているんだ。わざわざ俺をここに連れてくる必要なんてないだろ。魔王封印だって、俺は世界1位だぞ?簡単にこなせるはずだ。」
こんなめんどくさいことを押し付ける奴の神経がわからん。
「確かに、カイトのデータはバックアップをとっています。ですが、そのバックアップのデータさえも消えてしまっているとしたら?」
な...そんなこと...。
「それと、どうやってデータを修復するかも聞きたいんじゃない?」
そうだ。こんな生身の人間がデータを直す何てできっこないだろ。
「カイトは転生直後、ある二つのスキルを習得しています。その中の一つ、「禁断蘇生」(バックアップ)を使い、消えたデータを取り戻すの。」
そのままじゃねーか。漢字を普通にバックアップって強制的に読ませただけだろ。そのまま読んだほうがカッコいいわ。
「...んで?後一つは?」
「もう一つはですね...。」
ん?どうした?急に止まったぞ?おーい。
「止めておきましょう...。いつかカイトに話せるときが来るはずです。」
俺のもう一つのスキル、それはまだわからないが、よからぬものとは、想像している。 そのスキルをなぜ今教えてくれないかと聞きたかったのだが、テラスが俺を見て、同情するかのような目で見てきた。こんな目で見られたら想像通りいいスキルじゃないだろ!
「そ、そうか...。」
ていうか、やめておきましょうってセリフ、後から絶対重要になってくるストーリーの予兆みたいなもんじゃね?絶対そうだよ!ストーリーを楽しみたいから聞かないけど絶対そうだよ!
「それで、他には?」
「はい?他には、とは?」
「ギルドに行ってきたんだろ?冒険者登録とかしてねえの?」
テラスは子供みたいにはしゃぎながらこう言った。
「そうよそうそう!聞いてカイト!!私ね、ギルドのお姉さんに冒険者登録みたいなのしたいっていって能力はかってきたんだけど...」
ん?どうした?
「スキルが懐中電灯くらいしかないから冒険者にはなれないって言われたぁぁぁ!!うえぇぇぇぇん!あたしだって好きで懐中電灯やってる訳じゃないのにぃぃぃぃぃ!!」
お前、自分の事懐中電灯って認めてんのか。
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