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「と、とりあえず、新しいスキルを習得しよう!俺も付き合うから!先にギルドに行って俺も冒険者登録してくるから、ここで待ってろ!」
必死で泣きじゃくる女神を慰めた。泣いている姿が、不覚にも可愛いと思ってしまった。
「あ、ありがとうぅぅう。カイトって優しいんだね!」
当たり前だ。そのセリフは、昨日まで優しくないと思っていたな。この女神、ぬかしおる!
しかしなんだ?朝になったのに村人が出てこない...。お寝坊さんか?まあそのうち出てくるさ。
「じゃ、じゃあ俺は行ってくるよ。」
「うん!言ってらっしゃい!」
泣いた後のテラスって...なんか可愛い!!
ギルドにて
「ここがギルドか。案外綺麗な建物だな。」
ギルドに着いた俺は、早速冒険者登録をしに行った。
「すいませーん。冒険者登録したいんですけど!」
カウンターには誰もいない。いないならしょうがないと帰ろうかと思った時、ギルドの案内人みたいなお姉さんが出てきた。
「すいません。お待たせしました。冒険者登録です...ね...!!??」
ん?なんだこの反応。まるで目の前に化け物がいるかのような怯えた顔をしていた。
「あのー...すい...」
「ちっ、近寄らないでください!」
えぇ~...初対面の人に近寄るなって言われたら、流石の俺でも傷つくよ。
「あ、貴方のオーラを見ればわかります...とても強いお方なんですよね!お願いですから、ここを壊さないでください!」
全く意味不明なんだが。俺が強いだの、ここを壊すなだの、誰もそんな事しないだろ。
「あのですね。僕はそんなことしませんから!それに...」
俺はお姉さんに常識という物を教えてあげた。初対面で近寄るなとか失礼だしね!
「ご、ごめんなさい!勘違いしていたようで...。」
「何をですか?」
お姉さんはまだ震えている。
「さ、最近この辺りで、スキル「絶対強者」を持つものが転生されたようで...。その人は噂によりますと、金色の髪をした妹さんを捨てようとしたらしく、今は野宿をしているらしいです。その場所は分かりませんが。その人を見かけたら気を付けたほうがいいですよ。」
おい。それって俺だよな。金色の髪って、テラスしかいないし。
「そういえば、昨日夜中に金色の髪の人が来ましたね!もしかしたらあの人が妹さんだったのかも!」
テラスだ。絶対テラスだ。
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