20人が本棚に入れています
本棚に追加
/20ページ
第3話 レベル1のモンスターに報いあれ!
冒険者登録をして一週間がたった。テラスはいまだに冒険者登録をできていない。新しいスキルを習得させるため、俺と日々練習を重ねている。
「てっ...テンペスト!!!」
シーン...
「うーん...勇気が足りないな...。技を出そうとするとき、一回ためらっているだろ?もうちょっと勇気を出して言ってみろ。」
一週間もの練習を重ねると、細かい間違いもわかるようになってきた。
「よ、よし...。テンペスト!!!!」
ズドォォォォォォォン
「やった!できたよカイト!」
空からこれまでにない以上強力な雷が降ってきた。これまでにない以上といっても一週間前くらいに転生してきたから成果はわからないが、とにかく凄かった。
「テンペストって、光属性最大の攻撃魔法でしょ!?私凄くない!?」
確かに。やっぱり女神だから上達と言うものが早いのか。
「じゃあギルドに行ってくるわね!」
「ああ。行ってきな。」
シュン
あれぇ!?テラスが消えやがった!!どういう事だ!?
「おいそこの兄さん。なに慌ててやがる。」
後ろから子供のような声が聞こえた。振り返ると見るからに上等な剣を持った女の子がいた。コイツ...子供の癖してこんな剣持ってやがる...。
「なんだよ。て言うかお前誰だよ。」
「私はなぁ、この町で一番の女剣士のアリスだ!知らねえなんて言わせねえぞ?兄さん!!」
すいません。知りません。
「ん...?その顔...。何処かで見たような...。」
「あ?なんだよ?」
思い出せない。何処かであった...。夕暮れ...。公園...。
「...さん。おい兄さん!ボーッとしてんじゃねえよ!私の話を聞け!!」
「ん...ああ。悪い。それで?話って?」
「兄さん、見るからに暇そうだよな。今私も暇なんだよ。って言うことで、今から私と勝負だ!」
意味わからん。転生してきて少ししかたってもないのになんでガキの決闘なんか受けなきゃならないんだよ。
「悪いが、子供の遊びなんかに付き合ってる暇はないんだ。」
「おい...。いま私の事子供扱いしただろ?」
え?なんか怖くなった!?
「私はこう見えても、15なんだからなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!!!!!!」
嘘!?俺の一個下じゃねえか!?って危なっ!
「待て待て、謝るからその剣をおろせ!」
「いいやおろさねえ。このまま兄さんと対決だ!」
最初のコメントを投稿しよう!