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その中で唯一、黒騎士を殺す事に躍起になった男がいた。戦闘の夜、ラウルと対峙した男だった。
彼の名はコルギルと言う。これでも真っ当な騎士であった。
戦場では勇猛に戦い、剣技においても悪くはない。戦場で実績を上げて騎士になった勇将だ。
ただ一つ、その性癖を除けばそれなりの評価がされただろう。
この男、とにかく性癖が歪んでいる。女も男も苦痛に泣き叫び、苦しむ様を見る事に何よりも性的興奮をする男だった。
しかも相手は若いほうがいい。若く未経験な者を無理矢理拘束し、恐怖を与え泣かせながら壊すように抱く事に生きがいを感じる様になった。
そのため疎まれ、どこにも居場所がなくなったことで宰相ナルサッハが拾った。報酬は捕らえた捕虜の中からコルギルが気に入った者を回す事。
コルギルは「それなら報酬は少なくていい」とすら言い、金の代わりに捕虜を多く求める気狂いとなった。
この男にとって帝国はまさに理想だった。若いのが沢山いる。
特に先日対峙したラウルは好みだった。小さくて色が白く、顔立ちも幼さがあった。あの体を無理矢理組み敷き、犯し、泣き叫ぶ様を想像するだけで下半身が滾るようだった。
本陣の火災の際、一瞬目を離した間に逃げられてしまったのが残念でならない。
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