願いよ届け(アシュレー)

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「つもり、って付いてる時点でどうなんだよ」  笑って、でも互いに言葉遊びみたいなもので、次には補うようにまたキスをして。  見つめるファウストは、意外なほどに真剣な顔をしていた。 「傷に障るといけないからな、しない」 「俺も、ファウストの側で寝たい。意外と足りてなかったみたいだ」 「俺もだ」  連れだって司令室を出て、使っている寝室に行く。そうして二人体を寄せた。穏やかに訪れる眠りは心地よく、ここしばらくの緊張や不安が消えていく。安堵が全てを包み込んでいく。  隣では同じように無防備に眠る人がいる。その胸に体を寄せたランバートもまた、同じように眠った。
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