55人が本棚に入れています
本棚に追加
/34ページ
「あんたにくっついてる二人はついてこさせないで。」
昼休み、俺の席にきたあの子は、また教室のすみっこに来させて小声でそう言った。
もう大和は今日できた新しい友達と食堂に行ってた。だからゆーちゃんに、「新しくできた友達とご飯食べに行く」って伝えた。
俺も一緒に行くって言うかと思ったけど、言ってくれなかったな。
========================================
「ねぇ、どこ行くの?食堂ってあっちじゃなかったっけ‥」
「うるさいなー。あんたは隊長様に呼ばれたの。だから来てもらうだけ。」
「えっ、じゃあ俺と一緒にご飯食べてくれるんじゃなかったの?」
そんな‥俺、勘違いしてただけ‥?
「いや、面貸しなって言ったし。」
「?貸してるよ?」
「いや、そうだね。‥だから、別に昼食べよって誘ったわけじゃないってこと!」
「そっか‥」
やっぱり変装解いたからってすぐに友達できるわけじゃないよね。そもそも俺に皆が話しかけなかったのだって、変装のせいじゃないかもしれない。
考えたら悲しくなったから、全力でとぼとぼ歩いた。
「‥‥‥そんなに食べたいならさ‥勧誘が終わったら一緒に食べてあげてもいいけど。普通に。」
!!‥‥とぼとぼ歩きが効いたみたいだ。
「いいの?」
「別に。気分。」
嬉しい。でも‥
「あのさ、勧誘って何?」
「それは隊長様が教えるから。」
うーん。
‥‥これは姉ちゃんで学んだけど、これ以上聞いても何も教えてくれなさそうな口調だ。
諦めて歩くしかないのか‥‥。。
最初のコメントを投稿しよう!