「こんな俺でよろしければ、」

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散々迷ったけど、 日付変わって今日はお互い休みだということ、 ふかふかの布団で寝られること、 彼女の美味しい手料理が食べられること、 なにより、一刻も早く会いたくなって…… いろんな誘惑には勝てずに、 彼女の家にお邪魔することにした。 タクシーで向かう数ヵ月ぶりの彼女の家。 二階建てアパートの二階の角部屋。 泊まるのは、付き合い当初以来かもしれない。 ガチャ…… 遠慮がちにカギを開けて中に入ると、 見慣れたようなそれほどでもないような、久しぶりの彼女の部屋に、途端にそわそわと落ち着かない気持ちになる。 彼女が居ない、彼女の部屋。 なんとも不思議な空間だ。
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