7、それでいいです

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 お願いしますと頭を下げようとした私の肩を、大きく温かい手で優しく押さえられる。その温かさに触れた時、なぜか目の前が曇り、床に水がポタポタと落ちた。 「お、おい、なんで泣く!?」 「姫様!! まさかレオ様……!?」 「俺はまだ何もしてねぇだろ!! アンタ見てただろうが!!」 「まだ何も……? まだって言いましたよね!! この町でレオ団長の二つ名を知らない者はいないのですよ!?」 「いや、何もしてねぇって!! 落ち着けよ!!」  どうしてだか涙が止まらなくてパニックになってたけど、私のために怒ってくれてるサラさんと、慌ててるレオさんを見てると無性におかしい。なんでこの人たちこんなに一生懸命なんだろうと思ったら、泣きながら笑ってしまった。  私の様子を見てホッとしたようなサラさんと、ふくれっ面のレオさんがやっぱり面白くてまた笑っちゃう。 「ごめんなさい。あの、人の温もりが久しぶりで……」 「す、すまない。つい肩をさわっちまって」 「本当ですよ! 清らかな姫様になんてことを!」  いや、サラさん落ち着いて。確かに言われるとおりですが、この年で清らかっていうと小っ恥ずかしいと言いますか……。 「あの、お気になさらず。私は異界から来たのでスキンシップ……ええと、触れ合いとかは気にしないですよ」  ただしイケメンに限るけどね!     
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