一冊の本。
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一冊の本。
往来近くの大病院。世界は賑やかで緩やかに確実に地球が廻る中、私の日常は今日も紙の擦れる音とともに開かれ、文字だけで構成された世界が顔を覗かせる。それが私なりの廻り方であった。 「こんな所で何してるの?君」 しかし、突如として私を止める男が出てきたのだ。 それはとても暑い夏の日だった。
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