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恋している人、恋していた人。
愛を求める人、愛を失った人。
この人たちの心が何よりも純粋で無防備なのさ。
シンプルな言葉が胸に刺さるのさ。
臭いセリフに心を震わせるのさ。
哀愁漂うメロディが涙腺を緩めるのさ。
ああ。困るな。
君が教えてくれた曲が、君が好きだった曲が
流れるたびに目頭が熱くなるんだ。
忘れていた甘酸っぱい思い出やほろ苦い気持ちが胸を締め付けるんだ。
一緒に歩いた公園も。
笑いが絶えなかった教室も。
喧嘩した時の君の顔も。
仲直りした時の笑顔も。
いつまでたっても君を忘れられそうにないな。
だって僕もこの曲が好きなんだもの。
君が好きな歌が僕も好きになってしまったんだ。
歌が運んでくれる思い出に、僕は幾度となく、死ぬその時まで
胸を締め付けられるんだろうな。
でも、それも風情があっていいんじゃないかな。
青春を思い出させてくれるそんな歌が一曲ぐらいあったって。
だけどやっぱり、
歌はずるいな。
歌を教えてくれた君はもっと、ずるいよ。
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