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君のいない日々
それから、毎日、いつか会えるんじゃないかって、そして君への返事をするために君と待ち合わせしいた公園で待ち続けた。
青空の日は君が見上げた空を見つめる。
この空を自由に飛べたら、君を探しに行けるのにね。
君もこの青空をどこか違う場所で見上げているのかな。
君に会いたいよ。涙があふれてきた。私こんなに泣き虫だったんだね。
教室で君が居なくなって誰も座ることが無くなった机をじっと見つめた。
いつも君が居たのにね。私が教科書を忘れたときに、少し照れながら見せてくれたよね。
いつも横を向けば君が居たのにね。時々目が合った時は、はにかんだ笑顔を返してくれたよね。今は、君の机を見ても君の姿はなかった。笑顔を返してくれる人はもう居ない。
君が居なっくなって秋、冬と過ぎ去り春になった。
君が居ない卒業式。そして入学式。
小学生から中学生になった。最初から君のいない学校。
君の知らない制服姿の私だよ。君が見たいって言っていたセーラー服姿の私だよ。
中学生になっても待ち合わせに使ていた公園のベンチに座って君を待ち続けた。
両親は帰ってきても夜遅くだし、帰ってこないこともあった。
君が好きと言ってくれた日から、笑顔の幸せな食卓になることは無かった。
両親も私の落ち込みを心配はしてくれたけど、放任主義だからそっと見守っているだけだった。
家に居ても寂しいだけ、君が居たときは君の家に行っていたのにね。
ブランコや滑り台、君と遊んでいた時はキラキラして見えていたのに、君が居ないと錆びついて色あせたものに見えた。
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