侍ち時間

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某県某所、 天高く聳え立つ七重の塔を眺めながら、 俺は一人、石燈籠に座っている。 「あなた何なの? 今日も居るけど」 「構うな、俺はただの客だ」 俺の名前は寺待侍(てらまちさぶろう) 高校二年の冬休み、毎日この寺に通いつめている。 「いやね、来てくれるのは有りがたいんだけどここは割りと道の真ん中で 他のお客さんの邪魔になるし、 石燈籠に凭れるのは危ないからやめて」 「駄目なのだ… ここで無くては駄目なのだ…」
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