【待ち続けた末に】

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『ギイィ……』  ――ッ!  あの扉が……開いた……ッ!?  それは――主様が『チリョウ』を終えてようやく帰って来てくださったということだ!  嗚呼、嗚呼、私達の主様!  私達の創造主である私達の主様!  そのお姿を、そのお声を、そのお顔を。  再び、私達に――ッ! 「うわっ、なんだこの部屋ッ!? 埃まみれで全く掃除してねぇじゃん!」  ――だけど。  扉から現れたのは主様ではなく、主様と同じ人間だった。  同じ人間だけど……主様ではなかった。  主様のように、お顔にしわがない人間だった。  それは人間の中では“若い”ということ。若い人間がこの部屋に入って来たのだ。  それが理解出来ると、私の中で何かが生まれた。  ……貴方は、一体何用でこの聖域に入って来たのですか?  ここは貴方のような方が簡単に入ってはいけない場所なのです!  今すぐにお帰りください!  そして、主様を私達の前に――――ッ!
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