12人が本棚に入れています
本棚に追加
『ギイィ……』
――ッ!
あの扉が……開いた……ッ!?
それは――主様が『チリョウ』を終えてようやく帰って来てくださったということだ!
嗚呼、嗚呼、私達の主様!
私達の創造主である私達の主様!
そのお姿を、そのお声を、そのお顔を。
再び、私達に――ッ!
「うわっ、なんだこの部屋ッ!? 埃まみれで全く掃除してねぇじゃん!」
――だけど。
扉から現れたのは主様ではなく、主様と同じ人間だった。
同じ人間だけど……主様ではなかった。
主様のように、お顔にしわがない人間だった。
それは人間の中では“若い”ということ。若い人間がこの部屋に入って来たのだ。
それが理解出来ると、私の中で何かが生まれた。
……貴方は、一体何用でこの聖域に入って来たのですか?
ここは貴方のような方が簡単に入ってはいけない場所なのです!
今すぐにお帰りください!
そして、主様を私達の前に――――ッ!
最初のコメントを投稿しよう!