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私が持った『心』とは――すなわち、“想い”のことだ。
私は私を造ってくださった主様をお慕いしている――それが想いであり、『心』なのだろう。
だから『心』を持った私は主様に――複数ある姉妹達の中から“私だけ特別”だと見られないのだ。
私以外に沢山の『人形』――姉妹達は私の横や後ろに並んでいるけど。
恐らく、最初に『心』を持ったのは私が初めてだろう。
これは奇跡だ、二度と起こらないたった一度きりの奇跡だ。
その奇跡に……私は感謝しましょう。
『心』を持った私は今すぐにでも主様の元に駆け寄り、この想いを……『心』をお伝えしたい……でも。
それは……叶わない。
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