狂月

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「ふぅ...んっ!」 今まで耳にした事がない程、艶っぽい声が漏れる。 その声を聞き、調子に乗った俺は、何度もそこを甘噛みした。 いつも意地悪ばかり言う、可愛いけれど生意気なその唇からは、はぁはぁと、荒く短い呼吸だけが溢れた。 胸から顔を上げ、今度は指先で先程まで悪戯していた場所を、優しく摘まみ、捏ねる。 「ねぇ、桜子。  ...俺の事、ホントは好きなんだよね?」 そして常とは異なる、熱っぽい瞳を見つめる。 桜子は答える代わりに、俺にキスをした。
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