145人が本棚に入れています
本棚に追加
まるで元々、ひとつの人間であったかのように。
...しっくりと合わさる、心と体。
呼吸を乱しながら、俺の動きに呼応するみたいにして締め付ける、彼女の柔らかく熱い内壁。
「気持ちいい?桜子。」
欲に溺れ、蕩けた瞳で俺を見上げ、彼女はこくこくと、何度も頷いた。
「桜子...好きなんだ。
たぶんこれからも、ずっと俺は桜子の事しか、好きになれない。」
激しく腰を打ち付けながら、想いを伝える。
すると、彼女の抱き付く力が、強くなったのを感じた。
「...だからもう諦めて、俺に堕ちて。」
腰の動きを止め、首筋や胸元に、マーキングするかのように、気持ちを込めて口付け、痕をつけた。
桜子の頬を、涙が伝う。
俺が泣かせてしまったと言うのに、その美しさに目を奪われた。
「ごめん。...でももう俺も、限界なんだ。」
俺の言葉を聞き、彼女は泣きながら、呆れたように言った。
「どんだけ私の事が、好きなのよ。
...仕方がないから、あんたのモノになってあげる。」
本当に、なんてヤツだ。
こんな時ですら、甘い台詞のひとつも言えないのかよ?
思わず、吹き出した。
しかし、次の瞬間。
燃えるような熱い瞳を俺に向け、細く白い腕を伸ばし...首を締めるみたいにして、彼女は言ったんだ。
「好きだよ、悟。
...裏切ったら、殺す。」
本当にヤバイし、イカれた女だと思う。
でもそれを嬉しいと思ってしまう俺もきっと、普通ではないんだろうな。
「もしそんな時が来たら、桜子の好きにしていいよ。
...まぁでも、絶対にそんな未来、有り得ないけどね。」
すると彼女は、それもそうね、と言って笑った。
それから首筋に回されていた手を離し、また背中に腕を伸ばした。
だから俺は桜子の短い髪を撫で、また唇にキスをした。
再びゆっくりと腰を動かし、敏感な場所を探りながら、何度も彼女の中を抉った。
すると彼女はまた甘い鳴き声をあげて、そのまま達した。
最初のコメントを投稿しよう!