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2日間のテストも終わり明日は、休み。明後日、テストが全て戻ってきてから、補習生と強化生の日程が決まる。 強化生とは、成績が10位以内の生徒が更に成績を上げる為に一科目だけ勉強を受けられるものだ。 優秀な人のための優秀な授業な為かなりハードな授業だと言われている。 少しだけ、寄り道で図書館にいた私とおーじは、ふと何か疑問に思ったのか顔を近づけて、耳元でこう言った。 「ひめ。2年の1位って誰だっけ?」 「知らないの?(スナ)(ハマ)(ラン)(プウ)。お金持ちなのに気取らず、野原に咲く花でさえ愛でてる変な奴」 そして、私が一番と言っても良いほど苦手な奴だ。それよりも、いくら静かにしないとダメだからってこの行動は、どうかと思う。 おーじは、元の体制に戻り少しだけ考え私を見た。 「詳しいね」 「小中高ってずっと一緒だったから」 「幼馴染みって事?」 「違う。腐れ縁」 寧ろあいつは、ストーカーかも知れないって思うほど絡んでくる。しかし、彼がこの高校を選んだ理由も何となく解る。何故かと言うとこの高校は、天才のための天才が通う天才による高校“真白高校”だからだ。 だから、このおーじの事、桜士勇輝もなんだかの天才であり、いくら成績が低くても、一般高校では、そこそこ優秀な方だ。 「違うクラスだから良いけど…おーじは、砂浜くんには、会わないほうが良い」 「どうして?」 「ウザくてキモい奴だから」 おーじは、首をかしげ少しだけ考えて、何か思いついたのか、笑顔で 「そうか!解った。そうするよ」 と言った。
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