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そんなことを話していると後ろから薔薇の香りが漂ってきた。この匂いは、知ってある。 「夢野さん!」 この声も知っている。振り向くと、整った綺麗な顔。そしておーじとは、違うイケメンと言っても良い男子。そう、こいつが噂の砂浜乱風だ。 「何?ウザいだけど?図書館で、騒がないで?」 「んん!夢野さんのその冷たい目つき!たまらないね!」 その言葉は、背筋が凍るかと思うほどキモい。こいつは、私が冷たくするほど、何故か快感になりウザく付き纏う奴。 砂浜乱風は、おーじを見てニッコリ微笑んだ。 「これはこれは、桜士勇輝くんではないか!夢野さんと付き合っていると噂を聞いたけれど、見るからに噂は、本当のようだね。2人の中を邪魔したようだね」 「だったら、用件がないから消えて」 「消えないよ!」 何故? 「夢野さん!今回も君は、強化生に入っていると思うけれど、何を選ぶのかい?」 「あんたに言う必要は、ある?」 「ライバルとして、必要なのさ」 何のだよ。やっぱ、やっぱこいつは、苦手だ。少しずつ胸焼けと吐き気が込み上げてくる。 「何でも良いでしょ?それにテストの採点すらまだなのに私が10位以内に入っているかどうかも分からないだから、決められない。 それに私が何を選ぼうが、あんたには、関係ない」 「相変わらず、クールだね」 「あんたは、相変わらず頭の中花畑」 はぁもう疲れたし周りの目が痛いから帰ろう。私は、立ち上がりおーじに手を伸ばした。 「帰るよ」 「う、うん!」 おーじは、可愛らしい笑顔で私の手を握った。それを見た砂浜乱風は、少しだけ固まりおーじを見て 「桜士くん」 「はい?」 「そして、夢野さん。明日、空いているかい?」 なんか嫌な予感しかない。
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