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外崎に負けて以来、僕は弱くなった。 普段の早指しができなくなった。 怖くなるんだ。 どれだけ冴えた読みをしていても、どれだけ優勢で戦っていても、ふと、それが正解かどうかわからなくなってしまう。 盤面が真っ黒な水に沈んだようになって、もう何も見えなくなってしまう。 そうなれば終わりだ。 もう指せない。 恐怖が僕の心に抱きついてきて、離さない。 強い僕はもういない。 トップからの転落劇。 ガタガタと、僕の勝敗表には黒星が刻まれていった。 そうして迎えた三段リーグの最終局。 弱い僕は停滞し、強い外崎は最年少プロ棋士となった。
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