最高気温マイナス二度

1/1
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/1ページ

最高気温マイナス二度

A「でって(畜生)、寒(さみ)なやぁ。。。あ、佐藤くん」 B「こげだ寒(さみ)日に何(な)さしっだな?!(こんな寒い日に何してんの!?」 A「昨日(きんな)地吹雪すごがったはげって、お城が雪かぶって綺麗だろうなって」 B「やめろやめろ、風邪ひくなや!こげださ、うあー!」 A「ぎゃー!」 Bいきなりパチンコ玉くらいのアラレが僕らの顔をバシバシ叩き始めた。 B「早ぐにげろー!」僕は彼女の手を掴むと強引に引っ張っていき、鶴岡城公園から退散した。そして明治時代の近代建築である致道博物館の庇の下に避難した。それから軽く彼女と話をかわし、アラレがやんだのでお互い帰路に着いた。マイナス二度の風は冷たかったが、手には彼女のぬくもりが残っていた。 B自宅に帰ると母が大量に芋煮を作っていた。 B「うわー!芋煮だなやのー!」 C「いっぺ有(あ)っさげ、食(け)(いっぱいあるから、食べなさい)」 B芋煮で体が温まり、寒さでかじかんだからだにも元気が出てきた。だが、手から彼女のぬくもりは消えなかった。 B「はーん!」僕はたまらず部屋で彼女のカメラを構えた姿を思い出してソロプレイに興じた。その際に下半身を冷やした。そして翌日はインフル エンザで学校を休んだ。 完
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!