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薄手のシャツの裾から入り込んだ指先は、ボディピアスが飾る臍を通り過ぎて、小さめの輪っかをぶら下げる胸を引っ掻いていた。
小指の先が入るか入らないかくらいの大きさのそれを、史が柔く引っ張る。
「ぅ、あっ……や、いた……っ」
ぎゅっと背を丸めた田波の口端から、たら、と唾液が溢れる。言葉の割には、目元が赤い。
「痛いの、これ」
「い、たい。あんま引っ張んな、ぅ、んんっ」
「でもヨさそうじゃん。痛いの好きなんだ、あんた」
「あ、ちが……っん、んん、や、」
くん、くんと一定のリズムで引っ張れば、面白いように田波の体が揺れる。怒りや屈辱を孕んでいたはずの瞳でさえ、欲に溶けてトロトロだ。
「脱がせていい? シャツ邪魔」
「ん、……ぁ、っ」
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