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音を立てて糸を引く下着を脱がせ、少しばかり覚悟していたピアスがないことに史がホッとする。顔に出ていたのか、田波が小さく笑った。
いくらか落ち着きが戻ったようで、細い指が煽るように局部を撫でる。
「無くて残念?」
1度達した余韻でとろりと蕩けた瞳が、それでも幾ばくかの理性を宿して史を見据える。
あんなに嫌々言ってたくせに、どこか楽しんでいる様子が慣れているようで面白くない。
「バカかよ。さすがに引くわ」
「だよなぁ。本当はココにも付ける話出てたんだけど、怖くてやめたんだよ」
「正解なんじゃねえの。俺はコレで手一杯」
「っん、」
史の指に柔くピアスを引かれた田波の体が、ぴくっと小さく跳ねる。田波の腹に散った白がとろりと流れるのを指先で集め、史は、手触りのいい脚をぐっと持ち上げた。
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