251人が本棚に入れています
本棚に追加
/152ページ
「……なぁ、コレ入んの?」
「ふ、あんならやめとけば、ぁ……っ、」
「……最悪、無理やり押し込むからいい」
「色気ねえ、の」
何とも知れない体液で体を濡らし、誰がいつ来るかも分からない場所で素肌を晒しているくせに、田波の態度は一貫して変わらない。
主導権は史の手にあるはずなのに、腰や腹をくねらせる田波に全部持っていかれたようで、悔しい。
「……これ、何本入ったらいいの?」
ぐちぐちと指先で開いたそこに2本3本と指を挿し入れ、びくっと震える内腿を手のひらと唇で宥める。
ただ唇を噛む田波の様子からはなんの情報も読み取れず、史はつい、頬を紅潮させる本人に問いかけた。
ぎゅうっとシーツを握る田波からの返事はない。
「……センセ?」
「っ、……、ん。ぁ、なに、なんて?」
覗き込んだ瞳が虚ろに潤み、史を見つけてはたと色を戻す。とろ、と口端から唾液を溢れさせる田波に、史は知らず、喉を鳴らした。
いつの間に、こんなに蕩けていたのだろう。
最初のコメントを投稿しよう!