【第3話:大変そうだ】

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 そもそもこのギフトでテイミングする為には、対象の半径10m以内に近づかなければいけないみたいだ。  ある程度弱らせた上で発動させないと、テイミングを完了するまでの間に殺されてしまうだろう。 「そ、それなら少し弱めのワイバーンやラプトルとかから始めればいいんじゃないかな?」  オレは名案が浮かんだと喜んで伝えるのだが、 「残念だけどそれはたぶん無理ね。ワイバーンなどは亜竜と言って種族的には全く別の種族だと言われているから……」  と否定されてしまう。  まぁでも、チャンスがあれば試すぐらいはしてみたいな。  しかし、これでオレはようやく覚悟を決める。 「わかったよ……。それならオレ、冒険者になる! 冒険者になって絶対に母さんみたいにA級になって、そしてドラゴンを従えてみせるよ!」  それを聞いた母さんは一瞬驚き、そして嬉しそうに笑みを浮かべると、 「じゃぁ私が鍛えてあげる! お爺ちゃん直伝の槍術を叩き込んであげるから覚悟するのよ?」  そう言って今度はちょっと怖い笑みを浮かべて微笑むのだった。  なんか腕まくりして「良し! 明日から特訓よ!」とか気合をいれている。  あれ? オレ、何か触れてはいけないものに触れてしまった気がするのは、気のせいだろうか……?
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