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そして私は女神よと名乗ったあと、いきなりこちらをジト目で見つめて、
『全く! あなたが余計な事したから本当に大変な事になってるんだから!』
と愚痴が始まる……。
何のことだかわからないが、オレは怖いのでとりあえず謝っておく。
『す、すみません!!』
謝りつつも声を発している人物を見ようと意識を集中すると、そこには眩い後光が差す、完ぺきと言って良いほどの美貌の女性が佇んでいた。
『あなたがあの子を轢き殺さなかったせいで、また勇者候補を探さないといけないじゃない! 勇者の適正を持つ子は少ないのよ! あのまま死んじゃっていれば、あの子を勇者として転生出来たのに!』
何か物騒な問題発言が聞こえた気がするが、指摘したら怖いのでスルーしておこう……。
話を要約すると、どうやら本当ならトラックにはねられて勇者に転生する予定だった運命の少年を、オレがすんでの所でかわして救ってしまったらしい。
でも、それで怒られるのは理不尽すぎる……。
『まぁ起こってしまった事は仕方ないわ。勇者候補はまた探すとして、とりあえず穿輝は世界のバランスを取る為に異世界に転生させるわ』
そして『これ決定だから』と言い出す。
オレは展開についていけずに ぽけーっ と聞いていると、
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