そして空を見上げた

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「あ!母さん気づいてたんならもっと早く言えよ!」 「お母さんも今気づいたの。ほらさっさとご飯食べて」 「いや食べる暇ねぇよ!?着替えてくる」 そうだった。もう高校に入ったから早く行かなければいけないんだった。 伊織が「4日も通っててまだ慣れないとか」と呟いていたが今は怒ってる場合ではない。走って自分の部屋へ行く。 もう痛さなんてものはなく、ただただ遅刻を回避したい一心だ。 クローゼットから制服を取り出し着替え始める。 だか制服に腕をとおしボタンをとめるところで焦って上手くとめれない。 ガキかよ。と伊織が見ていたら言うのだろう。 「よっし!とめれた!」 リビングに戻り、洗面所に直行する。 歯ブラシをもち歯を磨くか一瞬迷う。 磨いていたら確実に遅くなる。 うぅ、どうする?どうすればいいんだ! とりあえず顔を洗おう。 やっぱりうがいだけにする。 歯ブラシを元の位置に置き水を出し顔を洗う。 うん。スッキリした。 「たっくーん!もう30分すぎてるわよ!」 「はぁーい!すぐ行く!」 軽く1、2回うがいをし手で口を拭う。 「母さん上着と鞄持ってきて!」 母さんに聞こえるよう大きな声で叫びながら リビングには向かわず洗面所を出たところにすぐある玄関で靴をはく。 「はい。どうぞ」 「ありがと。」 ちょうど母さんが鞄と上着を持ってきてくれた。 上着はまだ着ずに鞄と一緒に手で持つ。
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