第四章 神々の守護

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 ここに九の神々は、何も見えない闇を呼ぶ黒い太陽と赤い月、荒れ狂いすべてを破壊する海、不安と恐怖の支配する森、腐敗を生む嵐、生命を枯らせる日照り、総てを呑み込む冷たい大地、疫病を運ぶ汚れた乾いた風、そして猛々しく焼き尽くす力を秘めた炎をもって、“人”と“動物”に己の無力を知らしめるものとなった。  ここにいと高き枝の二十の神々は地上に於いても神々となり、“人”も“動物”も神々に従った。  神々は“人”に地上における神々の住まいの作り方を教え、神々に仕えるものを選び出した。  白き力を司る九の神々は、自らの住まいを“寺院”と呼び、自らに仕える者を“僧侶”と呼びなした。  黒き力を司る九の神々は、自らの住まいを“神殿”と呼び、自らに仕える者を“祭司”と呼びなした。  こうして“人”は自ら神々に従い、“動物”もこれに従うものとなった。
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