第二章 世界樹の実

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 二十のものは、後に神と呼ばれることになるが、まだこの時は神ではなかった。何故なら、この二十のものを神と呼ぶ者がなかったからである。  次に時于いて、高きところの枝の実が熟した。  いと高き枝より生じた二十のものは、十の実を幹に近いところから順に名前を付けた。  それは幹に近いところから順に“ドラゴン”、“アールヴ”、“ホムス”、“ドヴェルガン”、“コリガン”、“ゾムス”、“シー”、“テルシ-”、“オブスクルシー”、“デモシー”と名づけられた。  やがてそれぞれ十の実は二つに割れて、二十のものがそこに生じた。その内十のものは熱く、十のものは冷めていた。十の熱いものは男と呼ばれ、十の冷めたものは女と呼ばれた。そして高き枝より生じた二十のものは順に枝から離れ、枝の上を歩きはじめた。  二十のものは、これらをまとめて“人”と呼んだ。  次に時于いて、低きところの枝の実が熟した。いと高き枝より生じた二十のものは、十の実を幹に近いところから順に名前を付けた。  それは幹に近いところから順に“小さな虫”、“虫”、“魚”、“蛙”、“蛇”、“蜥蜴”、“鳥”、“獣”、“優しい獣”、“恐ろしい獣”と名づけられた。     
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