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やがてそれぞれ十の実は二つに割れて、二十のものがそこに生じた。その内の十のものは熱く、十のものは冷めていた。十の熱いものは牡と呼ばれ、十の冷めたものは牝と呼ばれた。
そして低き枝より生じた二十のものは順に枝から離れ、枝の上を歩きはじめた。
いと高き枝より生じた二十のものは、これらをまとめて“動物”と呼んだ。
最後に時于いて、いと低きところの枝の実が熟した。いと高き枝より生じた二十のものは、十の実を幹に近いところから順に名前を付けようとした。
だが二十のものは、動くこともなく、区別のできない十の実に、名前を付けることができなかった。
やがて二十のものが話し合っているうちに、いと低きところの枝に熟した十の実は、枝から離れて落ちた。しかし、いと低き枝の下には枝はなかった。十の実は世界樹の根元に落ち、そこに十の芽が生じた。
二十のものは、ここで初めて十の芽を“草と木”と名づけ、これらをまとめて“植物”と呼んだ。
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